スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

徒然漫画録 『海街diary 8』 ~ 新しいことと不安なこと

4回連続でアメリカの記事だったので、
今回は久々に日本の漫画の感想です。
以前もレビューした、『海街diary』の8巻です。







この前の7巻は変化の兆しが現れた巻でしたが、
8巻は変化そのものが描かれるお話でした。
千佳の妊娠、浜田店長の決意、すずの高校見学等々。

そして、今回は新しいことが始まることと、
一緒に現れる不安を受けとめること。
その二つの描き方が印象的でした。

新しいことを始めようとするとき。
当たり前ですが、色々な不安が頭から離れません。
「これがうまくいかなかったらどうしよう」
「みんなに嫌われたらどうしよう」
「私一人、孤独にやるしかないのかなあ」

そんな不安にどう接するか、各々違うと思います。
不安に悩まされて眠れない人もいるだろうし、
それ打ち消そうとのめり込む人もいると思う。
あるいは気持ちを隠して過ごそうとする人もいるでしょう。


このお話の千佳は、妊娠の事実を黙って過ごしていました。
偶然その事実を知ってしまったすずも、
千佳に秘密にしてほしいと頼まれ、周囲に秘密にしてしまいます。
千佳の恋人である浜田店長が山に戻ろうと準備を進めていた時期で、
妊娠のことで彼を不安にさせたくない、そんな配慮をしたつもりでした。

しかし、結果的に姉に妊娠の事実がばれ、
当の浜田店長にもそれが知られることになってしまいます。
そして、千佳は姉(幸)に厳しい言葉を投げられるのです。

「そんなつもりなくっても、あんたはすずを傷つけたの」

千佳やすずが思いやろうとしたことは、
結果としてすずに重い秘密を背負わせることになってしまったのです。

けれど、浜田店長は千佳の妊娠の事実を受け入れます。
そして、「必ず戻ってくる」と約束する。
山に再度挑戦することは、彼にとって命がけの決断です。
どれほど不安なことか。どれだけ怖いことか。
でも、「臆病だったあの頃を取り戻す」と千佳に告げ、
彼女にプロポーズをするのです。

すごく格好いいシーン! こんなプロポーズ、憧れる!
でも、それ以上に不安を受けとめる浜田店長は強い人だなと、
私はそんな風に圧倒されてしまいました。


また、すずも中学三年生の初夏を迎えます。
サッカー推薦で決まった高校入学を控え、高校見学に行くことに。
鎌倉から離れた静岡という場所、
知り合いは誰もいないし、サッカーでうまくやれるかの自信もない。
そんな不安を抱えたすずに姉は伝えます。

「みんな同じ。新しいことを始める時は誰だって不安でざわざわする」。
(どちらも幸の台詞ですね、今回。)

この台詞が象徴するように、今回の物語のよさは、
不安をかき消すとか、見なかったことにするのではなく、
不安を不安として受けとめることにあるのだと思います。
それこそ、店長の言うように「臆病な自分」を取り戻すこと。

みんな、そうやって不安を抱えてながら、
日常を生きているんだなと、思うのです。

私も仕事では徐々に新しいことへのシフトが始まっています。
色々うまくいかず、いらいらしたり落ち込んだりすることもある。
でも、それは私の中に不安があるからこそ、ではないか。
「そんな不安を抱えている自分がいる」と思うだけで、
少し心が安らぐような、そんな気がしています。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

蛮天丸

Author:蛮天丸
物書き。
東方プロジェクトの二次創作小説を中心に、
好きなものを好きなように書いています。
最近は秘封がお好き。
秘封処女膜合同の主犯(siroito.web.fc2.com/maidenhead/)だけど、処女じゃないよ!
アイコンは一条さんからお借りしました。

ジャンル

東方 読書録 映画録 漫画録 ゲーム録 アニメ録 ドラマ録 艦これ 

RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。