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「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」見てきました!



まさか、この歳になって映画館で
「クレヨンしんちゃん」の映画を観るとは思いませんでした。
でも、この映画は素直にいいなあと思いましたし、すごく興味深いものでした。

以下、激しくネタバレなので、閲覧にはご注意ください。






「父親とはどうあるべきか」をテーマにした映画は他にもありますね。
同じ子ども向けのアニメ映画なら、
『ポケットモンスター 結晶塔の帝王』もそうでした。
確か、後者の映画のパンフレットには
「母の日は盛り上がっても、父の日というのはどこか寂しい」と、
そんな感じに書かれていたと思います。
そして、今回の映画も普段はうだつの上がらない父親としての
ひろしが描かれるところから物語がスタートします。

しかし、普段はぱっとしない彼でも、いざ家族が危機に陥ると、
愛する子どものため、妻のため、身体を張って彼らを守る。
それはどんな映画でも描かれるような「理想の父親像」なのでしょう。
この映画でも、みさえが口にするように、
「子どもを守ってこそ、あなた」なのだと示されています。

でも、この映画はそれだけでは終わりませんでした。
中盤の転換期に、オリジナルのとーちゃんと
ロボとーちゃんの二人が存在することがわかります。
ロボとーちゃんはオリジナルとーちゃんの記憶を移植されただけだということも。
この瞬間に、この映画に隠されていた
もう一つの大きなテーマが浮かび上がってくるのです。

実はそれを言葉にするのは難しいのですが、あえて言うならこうでしょう。
「姿は違えど同じ記憶を共有したもの、どちらが本物なのか?」
これもロボットをテーマにすると出てきがちなテーマですが、
この映画では別の描かれ方をします。

ロボとーちゃんは、物理的に同じ時間を家族と過ごしていないものの、
記憶はオリジナルと同じですし、
工場での事故を通じて、野原一家に溶け込んでいました。
単純に偽物と言い切るには、感情も簡単なものではないのです。

でも、後半の鉄拳寺を倒したあと、
みさえはためらいなくオリジナルとーちゃんに駆け寄っていきました。
しんのすけも、どちらが本物かと言い切ることはなく、
ロボとーちゃんは自分の存在に疑問を持つのです。
それが、何度も出てくる「腕相撲」へとつながっていきます。

しかし、どちらが本物か偽物か――?
それに答えを見出すことに本当に意味があるのでしょうか?

映画を観て多くの鑑賞者は、
ロボとーちゃんにだって感情移入していると思うのです。
オリジナルのとーちゃんだって、
身体こそ丈夫ではないものの、家族のために敵に立ち向かう。
どちらも理想の父親、でも、本当の父親はひとりしか存在できない。
この大きな矛盾に対して、最後の最後で、
この映画はひとつの答えを出すのです。

それがラストの腕相撲であり、
彼らの決着を作るきっかけになったみさえの台詞だと思うのです。

「勝って!」

この叫びに応えられたのは、オリジナルのとーちゃんでした。
ぎりぎりの戦いの中で、家族への思いがより強く表れた結果なのだと思います。
誰よりも家族のことを思う、それが本当の理想の父親像であり、
同時に「どちらが本当のとーちゃんか」に対しての、この映画の答えだと思いました。

でも、それは決してロボとーちゃんを偽物だと決めるものでもありません。
しんのすけは最後まで、「どっちもオラのとーちゃん」だと言いました。
ロボとーちゃんはぼろぼろに壊れ、最後の腕相撲にも敗れ、
それでも彼はしんのすけとみさえを愛していました。
それを思うと、あらためて彼は偽物なんかではなく、
とーちゃんなのだと、私も思いました。

ポケットモンスターの映画で描かれたような、
あるいはロボット映画で描かれるような、
その両者のテーマを見事に融合して、この映画は「クレヨンしんちゃん」ならではの、
「父親とはどうあるべきか」という姿を描ききっていました。
私の中では、ファンの中で傑作と名高い「オトナ帝国」にも決して劣らない、
素晴らしい映画でした。
この歳にもなって、と冒頭で言いましたけれど、
この歳になってこそ、観に行って良かったと思います。

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プロフィール

蛮天丸

Author:蛮天丸
物書き。
東方プロジェクトの二次創作小説を中心に、
好きなものを好きなように書いています。
最近は秘封がお好き。
秘封処女膜合同の主犯(siroito.web.fc2.com/maidenhead/)だけど、処女じゃないよ!
アイコンは一条さんからお借りしました。

ジャンル

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